• 2016 Autumn and Winter issue
  • by JOURNAL STANDARD relume

「らしさ」をまとう、あのひとのスタイル

issue16 Hiroshi Take & Ami Endo

新宿御苑前に一風変わった名前のバーがある。その名はtoilet。店主の武宏さんとスタッフの遠藤亜美さんがふたりで営む看板のない店だ。会社員時代にバーでもやりたいなとなんとなく思っていた武さんが、実現に向けて具体的に考え始めたのは、今から3〜4年前。「もともと飲むことが好きで、知り合いの店に遊びに行った時に世間話的にバーの開店に必要な資金や設備などを聞いていたんです」。すると、ひょっとしたら自分でもやれるかもしれないと思うように。そして、ちょうどそんなタイミングで、前職の会社で社内ベンチャー制度が立ち上がる。それをチャンスとみるやいろいろと立ち回り、その結果、念願のバーをオープンすることになった。 物件ありきで決めた場所は、新宿御苑前(新宿1丁目)。落ち着いていて住民も多く、昔ながらの八百屋もある。にもかかわらず、数百メートル先には歓楽街の2丁目や、デパートが並ぶ3丁目など大きな商圏も広がっている。実際にこの場所にバーをつくるにあたり、一緒に運営していく仲間として白羽の矢を立てたのが遠藤亜美さんだ。ふたりはもともと飲み仲間だったという。 亜美さんを選んだ理由を武さんはこう話す。「バーでのワンシーンとして、ゆらめく炎が女性のお客様の横顔をかすかに照らしながら、バーテンダーと会話をするでもなくしないでもない時間って美しいなと思ったんです。そんな時のバーテンダーは男性より女性、そして、美人のほうが絵になる。そんな光景をイメージした時に思い浮かんだのが亜美さんでした」。 とはいえ、亜美さんは顔だけで選ばれたわけではない。武さんは彼女の美意識やセンスに全幅の信頼を置いている。「例えば、A、B、Cという3つの選択肢がある時に、自分はAだと思っても必ず亜美さんの意見を聞くんです。その結果、彼女がBだといえば、迷うことなくBにします」。

  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo

店の名前をtoiletに決めたのも亜美さんだ。武さんはその経緯について「ひとりで1日を振り返ったり、今後についてぼーっと考えてみたり。自分自身と向き合う場をつくりたいと考え、それを象徴する名前を考えた時にバスルームやトイレットなどが候補にあがりました。最終的にバスルームはオシャレすぎるということになり、彼女に背中を押してもらってtoiletに決めました」と話す。亜美さんは「インパクトがあるし、お客様の間で“トイレ行かない?”みたいな会話が交わされるのもおもしろいかなって思って」。
バーがオープンして約2年。亜美さんからみた武さんは「出てくるアイデアがおもしろいんですよね。自分にはないものをたくさん持っている人だと思います。そもそもお店を始める時に内装を自分たちでやるっていう発想が私にはありませんでした」。そう、実はtoiletの内装はふたりの手で作られているのだ。 武さんは「オリジナル感を出したかったから、人に頼むよりも自分たちでやったほうがいいだろうと。ネットでDIYの動画を見ながら作業を進めました」。夏の暑い時期に床材を貼ったり、壁や天井を塗ったりの数日間。亜美さんは「暑くてつらすぎて、こんなことなんでやらなきゃいけないんだ! って思っちゃいました。でも自分たちの手でお店をつくったという実感があるので、インテリアの細かい箇所にも思い入れがあるし愛着も湧くので、結果的にはやってよかったと思います」。

  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo
  • Hiroshi Take & Ami Endo

思い返せば、出会った頃のふたりはともに少し荒れている時期で、いつも飲んだくれていたのだという。だから、まさか一緒に仕事をすることになるとは思ってもみなかった。「一緒に仕事をしたら、亜美さんは真面目だし誠実。そういう部分はちゃんとしている人なんだなとわかりました」。それゆえ、彼女は客に媚びることがない。「“イヤなものはイヤ”みたいなはっきりした感じが、店のいい空気を作っていると思います。いい意味での緊張感を自然と出せるのはすごいですね」と武さんは話す。 一方、亜美さんによれば「営業中の武くんはいい意味で気が抜けていて、お客様がリラックスできる空気をつくるのが上手。気づけばカウンターに座ってお客様と一緒に飲んでいたり、周りのみんなを笑わせたりしている。それは自分には絶対にできません」。さらに「武くんはもうちょっとゆる〜っとした感じでのんびり仕事をしているイメージでしたが、実際は意外と自分の中でヴィジョンをはっきり描いて、目標を設定し、順序立てて仕事をしているんだなと。一緒に仕事をしたことで彼の知らなかった一面を知ることができました」。 2017年1月、武さんは同じ新宿御苑前に新たな店をオープンする予定だ。現在冬季休業中の新宿の屋上バーを含めると3店舗目となる。武さんは「特定のイメージが希薄な新宿御苑前にお店を複数展開して、この街を自分たちの色に染めることが目標です」と話す。亜美さんは「1店舗から3店舗目まで店のスタイルはバラバラなんですけど、こういうおもしろいことができる環境はなかなかないので、この場(toilet)を守り続けながら、新しいことをどんどんやっていきたいと思います」。 すべてを自分たちで決められることが、独立して仕事をすることの醍醐味だと話す武さん。これからも亜美さんのセンスを頼りにしながら、一歩、また一歩と、自分の思い描く世界を現実のものにしていくに違いない。

item list

JOURNAL STANDARD relume の新作アイテムを、
お気に入りの私物と合わせてコーディネイトいただきました。

  • Item list1

    ピーコートのインナーとして、薄手のレザーを使ったライダースを チョイス。イレギュラーともいえるスタイリングが目をひく。ボトムスにはスウェット感覚ではけるウールのパンツをコーディネート。ハズしアイテムとして、キマりすぎない雰囲気を演出している。

    • JOURNAL STANDARD relume

      LAMB LEATHER SINGLE RIDERS

      ¥29,000+(tax)
    • JOURNAL STANDARD relume

      SHETLAND WOOL PANTS

      ¥11,000+(tax)
      BUY
  • Item List2

    肩の落ちたオーバーサイズのコートをサラッと着たコーディネート。インナーの薄手の羽織物との着丈のバランスも良く、見事なレイヤードスタイルに。ブルーやネイビー系のインナーとグレーのコートとのコントラストがコーデにメリハリを生み出している。

    • JOURNAL STANDARD relume

      スタンドチェスターコート

      ¥19,000+(tax)
      BUY
  • Item List3

    バンドカラーのコーデュロイのウエスタンシャツのインナーに黒いカットソーを合わせることで、カジュアルでありながらシックな雰囲気に。全身のどこかに黒を取り入れることで、コーディネートにほどよい緊張感をもたらす効果がある。

    • WRANGLER × JOURNAL STANDARD relume

      コーデュロイ バンドカラーシャツ

      ¥13,000+(tax)
      BUY
    • JOURNAL STANDARD relume

      ストレッチポンチ
      プルオーバーカットソー

      ¥9,800+(tax)
      BUY
    • JOURNAL STANDARD relume

      NARROW JOGGER PANTS

      ¥9,000+(tax)
      BUY
  • Item List4

    マスタードカラーのパジャマシャツはゆったりとしたサイズ感が特徴的なアイテム。パンツの外に出すのではなくタックインして着ることでウエストにポイントが生まれ、エレガントでカッコいい着こなしとなっている。

    • JOURNAL STANDARD relume

      ストライプパジャマシャツ

      ¥23,000+(tax)
      BUY
    • JOURNAL STANDARD relume

      コーデュロイタックワイドパンツ

      ¥8,000+(tax)
      BUY

※その他本人私物。

Back number

  • 稲葉基大 & 浅野理生稲葉基大 & 浅野理生
  • 柴田隆寛 & 桜太郎柴田隆寛 & 桜太郎
  • 八島巧実 & 絢八島巧実 & 絢
  • 中村優 & マテウス・バガチーニ中村優 & マテウス・バガチーニ
  • 高橋和也 & 愛高橋和也 & 愛
  • 五宝賢太郎 & 相楽陽子五宝賢太郎 & 相楽陽子
  • 山井理沙 & 菅純也山井理沙 & 菅純也
  • 錦織宗一 & 直美錦織宗一 & 直美
  • 坂本美雨 & 山口博之坂本美雨 & 山口博之
  • 中野剛 & 市東重明中野剛 & 市東重明
  • 阿久津ゆりえ & 石川瑠利子阿久津ゆりえ & 石川瑠利子
  • 山根敏史 & 春山麻美山根敏史 & 春山麻美
  • Mariya Suzuki & 山根梨絵Mariya Suzuki & 山根梨絵
  • 栗原友 & ペロ栗原友 & ペロ
  • 武宏 & 遠藤亜美武宏 & 遠藤亜美
BACK NUMBER 一覧を見る